
Angler: YOSHI
Field: LAKE AWOONGA
Date: 11/28/2010
Fish: バラマンディ 115.5cm
Bait: BM Continental 120 F
Color: 片口鰯 (カタクチイワシ)
今やオーストラリアのアングラーのみならず世界中の釣りキチ達をも魅了する LAKE AWOONGA 。365日毎日のように20~60人の釣り人が訪れ、大会やホリデーシーズンが重なると湖上の釣り人口は100人を超える。
幸い?大きすぎるし泥臭くて食用に向かないレイクバラマンディは基本的にキャッチ & リリースが行われ、陸で封鎖された淡水のフィールドでは、魚が日々学習しているのでかなりスレてくる。
それが原因で最近ではフィッシングガイドはもちろん、多くの釣り人がソフトプラスティック(ワーム)でバラを狙っている。
ソフトプラスティックの柔らかい動きと波動、味や匂い、ジグヘッドやシンカーにより探れるレンジの広さは申し分なく、多少スレたバラでもバイトに持ち込める確率はハードルアーに比べると高いように思われる。
しかし、それがどのような状況でもそうかと言えば、そう断定できないし、実際僕は AWOONGA ではハードルアーでのみ釣果を上げている。さらに言えば盲目的にソフトを投げていればいつかは釣れる、そうやって1週間釣っても坊主だったアングラー達を何度も見かけている。
僕もウィードがうるさいポイントやティンバーに囲まれ根がかりしやすい場合は、ソフトを使うこともある。でも、ハードで釣れる状況なら僕はハードルアーを好んで使う。
釣りは趣味、好きなように釣れば良いと思うが、ハードルアーにはソフトには無い芸術的な側面がある。人によっては使い込んだルアーや大物、初魚、思い出に残る魚を釣った時、殿堂入りルアーやらメモリアルルアーなどを額縁に写真や剥製と入れて飾る時もある。でも、それをソフトプラスティックでやる人はほとんどいないのではないだろうか?そこが小さそうで大きな違いだと感じている。
話が逸れてしまったが、今年は異常気象がさらに加速し数ヶ月早い雨季の到来と、強風の日が多く水温が去年の同じ時期に比べて7℃も低い23℃ (日中)であった。暖かい水(約26~30℃ )を好むバラマンディにとってこの水温はタフコンディションと言える。
空は灰色の雲に覆われ、ところどころで雨が降っていて風が吹けば初夏とは思えないほどの寒さだ。
8時間弱のドライブの末、釣りを始めたのが午後3時。水温が一番高くなり、夕マズメを前にバラも少し活性が高くなっている時間帯だ。少しでも水温が高い、風のあまり当らないシャローフラットが続くポイントを攻めてみた。ウィードベッドと多少のティンバーがあり、いかにもバラが暖を取っている雰囲気がある。

エレキで静かにアプローチし、ウィードエッジを攻めていく。水深は1~2m 、金魚藻が水面の30~50cm 付近まで生い茂っている。
OGRE や INFORMER のサーフェスの速巻きでもリアクションバイトを誘える時もあるが、前々からシャロー攻略ルアーとして試したかった、BMContinental 120 F を結んだ。
このルアーは軽いトゥイッチをするとゆっくりとユラ、ユラと体を左右に傾けつつ30cm 前後潜る。そして、少しの間サスペンドしてスローに水面へと上がってくる(使用フックとスナップ、リーダーにより差が出る)。ヤル気の無いバラを獲るためのスローアクションとしては最適な動きである。
釣れると思えるアクションで一段とヤル気と集中力を増すが、そうは甘くはなく、ルアーを通したはずのライン近くにボートが寄ると寝ているバラが驚いて逃げていく。

バラのヤル気はほぼゼロに等しい、どうすれば釣れるのか・・・悩み、弱気になり始めたとき、少し離れたところでバラの尾鰭が水面から半分はみ出し艶かしくヒラヒラと動いているのを見つけた。
テイリングだ。
過去僕はこの光景を数度見ているがアプローチミスでスプークさせてしまいバイトまで持ち込めなかった。今回はまだ距離が6m 以上はある。しかし風に押されて少しずつ近づいている。エレキを使えば水流でスプークさせてしまう恐れがあるため、そのまま流される・・・
焦る気持ちを抑え、ゆっくりと BM Continental 120 F に動きを入れる。頭上を通すが無反応、距離はもう4m 近い。それでもバラは藻の中で何かを夢中に吸い込んでいる。
今度はもう少し頭の前方にキャストし、軽いトゥイッチを入れサスペンドさせるアクションを、さらにスローに行うとテイリングは沈んだ。スプークしたかと思った瞬間、ボッ! という水中からの重く鈍い音と共にラインが横に走り、凄まじい衝撃が手に伝わった。
デカイ!
パワフルな引きにボートが引きずられ、エレキが水面直下にあるティンバーにゴスンとひっかかってしまった。
追いアワセを入れ竿を立てると ガパッ! 水面を突き破ってエラ洗いをするバラ、その光景まさに水面爆発。バラはティンバーに向かっている、急いでしゃがんでロッド片手にティンバーからエレキ外しを試みる。
その刹那、アッ・・・
スポーンとロッドが手から飛び抜けた。
バラの強烈な突っ込みと雨で手が濡れておりエレキの方に集中していたせいでグリップが甘くなっていた。猛スピードでロッドが泳ぎ去って行くの見える、追いかけようにもエレキはまだティンバーに引っかかっている。頭が一瞬真っ白になり呆然。バラが僕を冷やかすように少し離れたティンバー付近で跳ねた。
ようやくエレキを外した時、バラがまた跳ねた。ド迫力だ。そしてまた跳ねた・・・アレ?
もしかして・・・期待しつつ、一気にそのティンバーに近寄るとラインがあや取りのようにティンバーに巻きつき、細い枝が上手い具合にクッションとなりバラがもがいている。まさに千載一遇のチャンス。
ラインを掴み、やさしく手繰り寄せると内輪の様な尾鰭が水流をあげつつ見えてきた。

尾をつかもうにも太すぎて手が回らない。いつ外れるか、千切れるか、はたまたフックが折れるか心配だったが、ついにブロンズに光る巨大な鱗と大きな口が見えた。

無我夢中でボガを口に突っ込みランディング成功。

圧倒的なプロポーション 111.5cm 20kg OVER !!
竿を回収するとティップが折れていたが、そんなことはどうでもよかった。結局僕はリールを一度も巻く事も無く手にした自己レコードのバラマンディ、ちょっぴり腑に落ちないところもあるけど、ロッドを落とした時の地獄からバラを手にすることが出来た気分は天国であった。
ボートを岸に上げ、ウェーディングで写真を撮るために雨が上がるのをバラと水中で待つ。すぐ脇で泳ぐブロンズに光る巨大な鎧。

先住民族アボリジニが神の魚と賞賛するその存在感は、一匹一匹が一生忘れることの出来ない魚であると思う。
バラをリリースしボートランプに戻り、釣り人達と情報交換する。ほとんどの釣り人がノーフィッシュの状況で僕は鼻高々だった。
ボートをトレイラーにあげている時いかにも釣りが上手そうなバスボートに乗った親父が後ろから来た。挨拶をすると、まだ聞いてもいないのにわざとらしくも「いや~今日はいい日だった、バラ5匹釣ったよ」とニコニコしている。
もちろん僕は即バイトした。話し込んでみると彼はローカルアングラーで AWOONGA でほぼ毎日釣りをしており、プロトーナメンターでもあった。
名を聞くと「俺かい? Dr. AWOONGA さ。ははは」と名乗った。
◆ ハードプラグで狙う巨大バラ 後編 の記事はコチラ
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